医療脱毛で顔のニキビは増える？原因と対策・悪化させずに美肌を目指す

「顔の産毛をなくして、つるんとしたタマゴ肌になりたい！」そう思って医療脱毛を検討しているのに、「脱毛したらニキビが増えた」「ニキビが悪化した」なんて口コミを見たら、不安になってしまいますよね。

まずは結論。医療脱毛の施術後に一時的にニキビのような肌トラブルが起こる可能性はありますが、適切な知識とケアでそのリスクは大幅に減らすことができます。 それどころか、長期的には自己処理による肌負担が減り、ニキビが改善する可能性も秘めているのです。

この記事では、顔の医療脱毛でなぜニキビが増えるといわれるのか、その原因と具体的な対策、そしてニキビ肌の方が後悔しないためのクリニック選びまで、あなたの不安を解消するために徹底的に解説していきます。

正しい知識を身につけて、ニキビの悩みと産毛の悩みを一緒に解決しましょう。

顔の医療脱毛でニキビが増える・悪化するって本当？

多くの人が気になる「顔脱毛とニキビの関係」。まずは、なぜ脱毛後にニキビが増えたように感じることがあるのか、そのメカニズムから見ていきましょう。

結論：一時的にニキビが増える可能性はあるが、長期的には改善も期待できる

医療脱毛は、レーザーの熱で毛根の組織を破壊する行為です。そのため、施術後の肌は一時的にデリケートな状態になり、肌トラブルが起こりやすくなることがあります。

しかし、これはあくまで一時的な反応であることがほとんどです。長い目で見れば、カミソリなどでの自己処理が不要になることで肌への刺激が減り、毛穴が引き締まるなど、ニキビ肌にとって多くのメリットが期待できます。

なぜ？顔脱毛後にニキビのようなブツブツができる3つの主な原因

施術後に現れるニキビのようなブツブツ。その正体は、実はニキビではないかもしれません。主な原因は以下の3つです。

1. 毛嚢炎（もうのうえん）
   レーザー照射によって肌のバリア機能が一時的に低下すると、毛穴に細菌が入り込み、炎症を起こしてしまうことがあります。これが「毛嚢炎」で、見た目がニキビとよく似ています。特に、皮脂腺が多い顔や背中は毛嚢炎が起こりやすい部位です。
2. アクネ菌の増殖
   脱毛の熱によって毛穴周辺の環境が一時的に変化し、アクネ菌が増殖しやすい状態になることがあります。また、施術後の肌の乾燥も皮脂の過剰分泌を招き、ニキビの原因となることがあります。
3. 肌のバリア機能の低下
   レーザーの熱は、肌の水分を奪い、乾燥させやすくします。肌が乾燥すると、外部からの刺激を守る「バリア機能」が低下し、少しの刺激でも炎症を起こしやすい、ゆらぎ肌の状態になってしまうのです。

「顔脱毛でニキビが増えた」と感じるケースと実際のニキビとの違い

「これってニキビ？それとも毛嚢炎？」と見分けるのは難しいですが、簡単な見分け方があります。

特徴	毛嚢炎	ニキビ
原因菌	黄色ブドウ球菌など	アクネ菌
見た目	毛穴を中心に赤く腫れ、中心に膿を持つことがある	芯（コメド）があり、炎症が進むと赤く腫れたり膿を持ったりする
かゆみ	軽度のかゆみや痛みがある場合も	炎症が強いと痛みを伴うことが多い

一番の違いは「芯」の有無です。毛嚢炎にはニキビ特有の芯が見られません。もし判断に迷う場合や、症状が長引く場合は、自己判断で触ったり潰したりせず、必ず施術を受けたクリニックに相談しましょう。

ニキビがあっても顔の医療脱毛はできる？施術可否の判断基準

現在ニキビがある場合、「この状態で脱毛を受けても大丈夫？」と心配になりますよね。ニキビの状態によっては、施術が可能な場合と、避けるべき場合があります。

施術できるニキビ・できないニキビの状態

一般的に、炎症の度合いによって施術できるかどうかが決まります。

施術の可否	ニキビの状態	特徴
◎ 可能	白ニキビ・黒ニキビ	炎症を起こしていない初期段階のニキビ。
○ 可能	ニキビ跡（炎症がない状態）	色素沈着や軽度の凹凸で、炎症が完全に治まっている状態。
△ 要相談	部分的な赤ニキビ	医師の判断により、その部分を避けて照射することが多い。
× 不可	炎症性の赤ニキビ（広範囲）	レーザーの刺激で炎症が悪化する可能性が高い。
× 不可	化膿した黄ニキビ	炎症が強く、細菌も多いため、症状を悪化させたり、他の部位に広げたりするリスクがある。

なぜ炎症ニキビがあると施術できないのか？

炎症を起こしているニキビにレーザーを照射すると、熱エネルギーが刺激となり、さらに炎症を悪化させてしまう恐れがあります。また、レーザーは黒いメラニン色素に反応するため、ニキビの赤みや色素沈着に反応してしまい、やけどのリスクを高める可能性もゼロではありません。

ニキビ跡（クレーター・色素沈着）がある場合の注意点

炎症が治まったニキビ跡であれば、基本的には施術可能です。むしろ、脱毛によって肌のターンオーバーが促され、色素沈着が薄くなる効果が期待できる場合もあります。
ただし、色素沈着が濃い場合や、クレーター状に深く凹んでいる場合は、レーザーの反応が強くなる可能性があるため、出力を調整するなどの配慮が必要です。カウンセリング時に医師にしっかり肌状態を見てもらいましょう。

まずはカウンセリングで医師に相談することが重要

最終的に施術できるかどうかを判断するのは医師です。自己判断で諦めずに、まずは無料カウンセリングなどを利用して、専門家である医師に直接肌の状態を診てもらい、相談することが何よりも大切です。

顔の医療脱毛でニキビを悪化させない！施術前後の7つの対策

施術後の肌トラブルを防ぎ、脱毛効果を最大限に高めるためには、施術前後のセルフケアが非常に重要です。ここでは、今日から実践できる7つの対策をご紹介します。

【施術前】にできること

1. 日頃から保湿を徹底し、肌のバリア機能を高める
   肌が潤っていると、バリア機能が正常に働き、レーザーの刺激にも耐えやすくなります。化粧水だけでなく、乳液やクリームでしっかり蓋をして、水分を逃さないようにしましょう。
2. ピーリングなど刺激の強いスキンケアは避ける
   施術前の肌は、できるだけ健やかな状態に保つことが理想です。スクラブ洗顔やピーリング剤など、角質を剥がすようなケアは、肌を敏感にしてしまうため、施術の1〜2週間前からはお休みしましょう。
3. 日焼け対策を万全にする
   日焼けした肌は、メラニン色素が多いため、レーザーが過剰に反応してやけどのリスクが高まります。[2] また、肌自体もダメージを受けて乾燥している状態です。日頃から日焼け止めを塗り、帽子や日傘を活用して紫外線から肌を守りましょう。

【施術後】にやるべきこと

1. 処方された薬があれば正しく使用する
   クリニックによっては、炎症を抑えるための軟膏が処方されることがあります。赤みやヒリつきが出た場合は、指示通りに塗布しましょう。
2. とにかく保湿！低刺激なスキンケア製品を選ぶ
   施術後の肌は非常に乾燥しやすくなっています。いつも以上にたっぷりと保湿を心がけましょう。アルコールや香料など、刺激になる成分が含まれていない、敏感肌向けの製品を選ぶのがおすすめです。
3. 照射当日のメイク・飲酒・激しい運動は避ける
   これらは血行を促進させ、赤みや炎症を長引かせる原因になります。施術当日は、シャワーのみで済ませ、肌をクールダウンさせることを意識しましょう。
4. 摩擦を避け、清潔なタオルや寝具を使う
   デリケートな状態の肌に、摩擦は禁物です。洗顔後はタオルで優しく押さえるように水分を拭き取りましょう。また、雑菌の繁殖を防ぐため、枕カバーやタオルはこまめに交換し、清潔な状態を保つことが大切です。

長期的に見て顔脱毛はニキビ肌に良い影響も？期待できる3つのメリット

一時的なリスクがある一方で、顔の医療脱毛はニキビ肌にとって多くのメリットをもたらしてくれます。

メリット1：自己処理による肌負担がなくなる

カミソリや毛抜きでの自己処理は、肌表面の角質層を傷つけ、肌荒れやニキビ、埋没毛の原因となります。医療脱毛で産毛がなくなれば、こうした自己処理によるダメージから解放され、肌の健やかな状態を保ちやすくなります。

メリット2：毛穴が引き締まり、皮脂や汚れが詰まりにくくなる

産毛が生えている毛穴は、皮脂や汚れが溜まりやすい状態です。脱毛によって毛がなくなると、毛穴がキュッと引き締まります。これにより、ニキビの原因となる毛穴の詰まりが起こりにくくなります。

メリット3：産毛がなくなることで化粧ノリがアップし、メイク落としも楽になる

顔の産毛は、ファンデーションの密着を妨げ、化粧崩れの原因になります。脱毛することで化粧ノリが格段に良くなるのを実感できるでしょう。また、産毛がなくなることで、クレンジング剤が毛穴の奥まで届きやすくなり、メイク汚れをしっかり落とせるようになるため、清潔な肌を保ちやすくなります。

ニキビ肌さんが後悔しないための医療脱毛クリニック選びの5つのポイント

ニキビや肌荒れに悩んでいる方こそ、クリニック選びは慎重に行うべきです。以下の5つのポイントをチェックしましょう。

1. ポイント1：医師が常駐しているクリニックを選ぶ
   医療脱毛は医療行為です。万が一の肌トラブルに迅速かつ的確に対応してもらうためにも、必ず医師が常駐しているクリニックを選びましょう。
2. ポイント2：肌トラブル時のアフターケアが充実しているか
   診察料や薬代が無料など、肌トラブルが起きた際の保証制度が整っているかを確認しましょう。カウンセリング時に、具体的なアフターケアの内容をしっかり聞いておくと安心です。
3. ポイント3：ニキビ肌への照射実績が豊富か
   ニキビ肌の脱毛経験が豊富なクリニックは、肌状態の見極めや出力調整のノウハウが蓄積されています。公式サイトの症例写真や口コミなどを参考にしてみましょう。
4. ポイント4：複数の脱毛機を扱っており、肌質に合わせて選べるか
   脱毛機には様々な種類があり、それぞれ得意な毛質や肌質が異なります。例えば、肌への刺激が比較的マイルドな蓄熱式脱毛機など、選択肢が多いクリニックであれば、より自分の肌に合った施術を受けられます。
5. ポイント5：カウンセリングが丁寧で、リスク説明をしっかりしてくれるか
   メリットだけでなく、やけどや毛嚢炎、硬毛化といったリスクについても、きちんと時間をかけて説明してくれるクリニックは信頼できます。あなたの疑問や不安に寄り添い、真摯に対応してくれるかどうかを見極めましょう。

まとめ：顔の医療脱毛でニキビを乗り越えつるすべ肌へ

顔の医療脱毛は、一時的にニキビのような症状を引き起こす可能性がありますが、その多くは「毛嚢炎」であり、適切なケアで予防・対処が可能です。

ニキビがあるからと顔脱毛を諦める必要はありません。正しい知識を身につけ、信頼できるクリニックで相談することで、産毛の悩みもニキビの悩みも、両方解決への道が開けます。ぜひ一歩踏み出して、自信の持てる素肌を目指しましょう。

顔の医療脱毛ニキビに関する（よくある質問）

脱毛のせいでできたニキビ（毛嚢炎）は治りますか？

はい、ほとんどの場合、肌を清潔に保ち、しっかりと保湿をしていれば1〜2週間程度で自然に治まります。症状が長引いたり、悪化したりするようであれば、無理に潰さずに施術を受けたクリニックに速やかに相談してください。炎症を抑える薬を処方してくれる場合があります。

ニキビ治療中に顔脱毛はできますか？

ニキビ治療の内容によります。ピーリング作用のある外用薬（ベピオゲル、ディフェリンゲルなど）を使用している場合、肌が敏感になっているため施術を断られることがあります。内服薬を服用している場合も、薬の種類によっては注意が必要です。必ずカウンセリング時や診察時に、治療中であることと使用している薬を医師に伝えてください。

脱毛クリームや家庭用脱毛器で顔の産毛を処理するのはどうですか？

脱毛クリームは肌への刺激が強く、ニキビを悪化させる可能性があるためおすすめできません。家庭用脱毛器は、医療用に比べて出力が弱く、効果が限定的です。また、誤った使い方をするとやけどや色素沈着のリスクもあるため、特に肌がデリケートな顔への使用は慎重に行う必要があります。安全かつ確実な効果を求めるなら、医療機関での脱毛が最もおすすめです。

顔脱毛のレーザーでニキビ跡は消えますか？

医療脱毛のレーザーは、あくまで「脱毛」を目的としており、ニキビ跡の「治療」を目的としたものではありません。しかし、レーザー照射によって肌のターンオーバーが促進されたり、産毛がなくなることで肌のトーンが均一に見えたりすることで、結果的に色素沈着のようなニキビ跡が薄く見える効果が期待できる場合があります。

脱毛期間中に新しいニキビができたらどうすればいいですか？

施術日までにニキビができてしまった場合、まずはクリニックに連絡して相談しましょう。ニキビの状態によっては、その部分だけを避けて照射する、あるいは予約を変更するといった対応になります。自己判断で予約をキャンセルせず、まずは専門家の指示を仰ぐことが大切です。