ピコトーニングと顔脱毛はどっちが先？最適な順番と間隔を専門家視点で徹底解説

「顔の産毛も気になるし、シミやくすみも何とかしたい。ピコトーニングと顔脱毛、両方に興味があるけど、どっちから始めるのがベストなんだろう？」

美容クリニックのメニューを見ながら、そんな風に悩んでいませんか。実はこの二つの施術、美肌効果をしっかり引き出すには「顔脱毛」から始めるのが鉄則なんです。

この記事では、なぜ脱毛が先なのかという医学的な理由から、肌トラブルを避けるための最適な施術間隔、そして気になるギモンまで、分かりやすく解説していきます。

あなたの疑問がスッキリ解決するはずなので、ぜひ参考にしてみてください。

【結論】美肌への最短ルートは「顔脱毛」→「ピコトーニング」の順番がベスト

時間がない方のために、まず結論からお伝えします。

ピコトーニングと顔の医療脱毛を併用する場合、「顔脱毛」を先に終わらせてから「ピコトーニング」を始めるのが最も効果的で安全な順番です。

ポイント	内容
最適な順番	①顔脱毛 → ②ピコトーニング の順番がベスト
推奨される間隔	・顔脱毛の後、最低1ヶ月は空けてからピコトーニングを受ける ・ピコトーニングの後、最低2週間〜1ヶ月は空けてから顔脱毛を受ける
なぜ脱毛が先？	・脱毛効果を最大化できる ・肌への負担や火傷のリスクを最小限に抑えられる

なぜ顔脱毛を優先すべきなの？

「どうして脱毛が先なの？」と疑問に思いますよね。その理由は、それぞれの施術で使われるレーザーが、肌のどの部分に反応するかの違いにあります。

どちらも「メラニン」をターゲットにしていますが、脱毛レーザーは毛のメラニンに、ピコトーニングは肌のメラニンに、より強くアプローチします。

もし顔に産毛が密集して残っている状態でピコトーニングを受けると、レーザーが肌だけでなく産毛のメラニンにも反応してしまい、思わぬ肌トラブルを引き起こす可能性があるのです。

次の章で、その理由をさらに詳しく見ていきましょう。

ピコトーニングより顔脱毛を先に行うべき3つの理由

なぜ顔脱毛を先にした方が良いのか、その医学的な根拠となる3つの大きな理由を解説します。

理由1：脱毛レーザーの効果を最大限に引き出すため

医療脱毛は、レーザーが毛根にある黒いメラニン色素に吸収されることで熱が発生し、その熱で発毛組織を破壊する仕組みです。 もし先にピコトーニングで肌のトーンアップやシミ改善を行うと、肌全体のメラニンが薄くなる可能性があります。

すると、脱毛レーザーがターゲットとする毛のメラニンとのコントラストが弱まり、レーザーが反応しにくくなることが考えられます。つまり、脱毛効果が十分に得られなくなってしまう可能性があるのです。まずは脱毛でしっかりと毛根にアプローチできる状態を作ることが、効率的な美肌作りへの第一歩となります。

理由2：レーザー照射による肌への負担を最小限に抑えるため

ピコトーニングも医療脱毛も、レーザーを肌に照射する施術です。どちらの施術後も、肌は軽いやけどを負ったような敏感な状態になり、バリア機能が一時的に低下します。

特に、顔の皮膚は他の部位に比べてデリケートです。肌がまだ回復していないうちに次のレーザー施術を受けてしまうと、過度な負担がかかり、赤み、ひりつき、乾燥といった肌トラブルを招く原因になりかねません。まずは脱毛で産毛をなくし、肌の状態をクリアにしてからピコトーニングに臨むことで、それぞれの施術による肌への負担を最小限に抑えることができます。

理由3：色素沈着や火傷（やけど）のリスクを回避するため

これが最も重要な理由です。前述の通り、脱毛レーザーもピコトーニングレーザーもメラニン色素に反応します。

もし顔に産毛が多く残った状態でピコトーニングを受けると、レーザーが肌のメラニンだけでなく、産毛のメラニンにも過剰に反応してしまう恐れがあります。 これにより、予期せぬ強い熱が発生し、火傷や、その後の炎症後色素沈着につながるリスクが高まってしまうのです。

安全に、そして安心して施術を受けるためにも、まずは脱毛でレーザーが過剰反応する原因となる産毛を取り除くことが鉄則と言えるでしょう。

ピコトーニングと医療脱毛の最適な間隔は？

では、具体的にどのくらいの期間を空ければ良いのでしょうか。推奨される間隔を、肌の回復メカニズムと共に解説します。

【推奨】顔脱毛 → ピコトーニングの間隔：最低1ヶ月

顔脱毛の施術を受けた後の肌は、見た目には分からなくても内部で軽い炎症を起こしています。この炎症が完全に落ち着き、肌のバリア機能が正常に回復するまでには、一般的に最低でも1ヶ月程度の時間が必要です。

多くのクリニックでは、この期間を安全マージンとして設定しています。 次のピコトーニングの予約を入れる際は、脱毛の施術日から必ず1ヶ月以上空けるようにしましょう。

【非推奨】ピコトーニング → 顔脱毛の間隔：最低2週間〜1ヶ月

もし、順番が逆になってしまった場合や、どうしてもピコトーニングを先に受けたい場合は、最低でも2週間、できれば1ヶ月は期間を空けるようにしてください。

ピコトーニングはダウンタイムが比較的短い施術ですが、それでも肌内部ではメラニンを排出するプロセスや、レーザーによる微細な刺激からの回復が行われています。この期間中に脱毛レーザーの強い熱刺激を与えてしまうと、肌トラブルのリスクが高まります。

ただし、前述の通り、脱毛効果の低下や火傷のリスクを考えると、やはり脱毛を先に行うのがベストな選択です。

なぜこの期間が必要？肌のターンオーバーとの関係

肌は、約28日周期（年齢によって長くなる傾向あり）で新しい細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返しています。レーザー施術によってダメージを受けた肌が、新しい健康な状態に落ち着くのにも、このターンオーバーの周期が関係しています。

最低でも1ヶ月という期間は、肌が生まれ変わり、レーザーの刺激を受け止められる状態に戻るための大切な準備期間なのです。焦らず、じっくりと肌を休ませてあげることが、結果的に美肌への近道になります。

ピコフラクショナルや他の施術と脱毛の間隔は？

ピコレーザーには、トーニング以外にも「フラクショナル」や「スポット」といった照射方法があります。これらの施術と脱毛を組み合わせる場合も、基本的な考え方は同じです。

▶ピコフラクショナルと脱毛の間隔も基本は同じ

ピコフラクショナルは、レーザーで皮膚に微細な空洞を作ることで、コラーゲンの生成を促し、ニキビ跡や毛穴の開きを改善する治療です。 ピコトーニングよりも肌の深部にアプローチするため、施術後の肌はよりデリケートな状態になります。

したがって、ピコフラクショナルと顔脱毛を併用する場合も、必ず脱毛を先に行いましょう。そして、脱毛後最低1ヶ月以上、肌の状態によってはそれ以上の期間を空けてからピコフラクショナルを受けることを推奨します。

▶ピコスポット（シミ取り）と脱毛の順番

ピコスポットは、シミやそばかすにピンポイントで高出力のレーザーを照射する治療です。照射後はかさぶたができ、それが剥がれるまでに1〜2週間かかります。

この場合も、脱毛を先に行うのが原則です。もし先にピコスポットを行った場合は、かさぶたが完全に取れ、照射部位の赤みが完全に引いてから（通常1ヶ月以上）、脱毛の相談をしましょう。照射部位に脱毛レーザーが当たると、色素沈着のリスクが非常に高くなるため注意が必要です。

▶ケミカルピーリングやイオン導入との組み合わせ

ケミカルピーリング（古い角質を除去する施術）やイオン導入（美容成分を肌に浸透させる施術）といった他の美容皮膚科メニューと組み合わせる場合も、肌への負担を考慮することが大切です。

• ピーリングと脱毛：同日施術は避け、最低でも2週間は間隔を空けましょう。肌の角質層が薄くなっている状態でレーザーを当てると、刺激が強すぎることがあります。
• イオン導入と脱毛：脱毛直後の鎮静目的で行うクリニックもありますが、基本的には別日に行うのが安全です。

どの施術を組み合わせる場合でも、自己判断せず、必ず医師に相談して最適なスケジュールを組んでもらうようにしてください。

もしかして…順番を間違えてしまったかも？そんな時の対処法

「この記事を読む前に、ピコトーニングを先に契約してしまった…」
「何も知らずに、脱毛のすぐ後にピコトーニングを受けてしまった…」

そんな方もいるかもしれません。でも、焦らないでください。まずは落ち着いて対処することが大切です。

まずは焦らず、施術を受けたクリニックに相談を

最も重要なのは、すぐに施術を受けたクリニック、あるいはこれから受ける予定のクリニックに連絡し、正直に状況を伝えることです。プロの医師があなたの肌の状態を診察し、今後の最適なプランを提案してくれます。

自己判断で次の予約を入れたり、間隔を詰めたりするのは絶対にやめましょう。

肌の赤みや炎症がないかセルフチェック

施術後、肌に赤み、かゆみ、ひりつき、腫れといった異常がないか、鏡でよく確認しましょう。もし何らかの症状が出ている場合は、すぐにクリニックに連絡してください。症状が落ち着くまで、次の施術は受けられません。

次の施術までは十分な期間を確保する

医師と相談の上、肌が完全に回復するまで、次の施術は十分な期間を空けることになります。通常推奨されている期間（1ヶ月以上）よりも長く、2ヶ月、3ヶ月と様子を見る必要があるかもしれません。

肌の安全を最優先に考え、焦らずにじっくりと回復を待ちましょう。

後悔しないために！施術前に知っておきたい5つの注意点

最後に、ピコトーニングと顔脱毛を成功させるために、施術を受ける前に必ず心に留めておいてほしい5つのポイントをご紹介します。

1. カウンセリングでは正直に申告する

カウンセリングの際には、現在受けている、あるいは過去に受けた美容施術（エステ脱毛や他のレーザー治療など）について、すべて正直に医師や看護師に伝えましょう。この情報が、あなたにとって最も安全で効果的な治療計画を立てるための重要なカギとなります。

2. 紫外線対策は1年中、徹底的に

レーザー治療後の肌は、紫外線に対して非常に敏感になっています。この時期に紫外線を浴びてしまうと、シミや色素沈着のリスクが格段に高まります。施術期間中は、季節を問わず、日焼け止めの使用、帽子や日傘の活用など、徹底した紫外線対策を心がけてください。

3. 保湿ケアで肌のバリア機能を高める

レーザー照射後の肌は乾燥しやすくなっています。肌のバリア機能を正常に保ち、回復を促すために、いつも以上に保湿ケアを念入りに行いましょう。化粧水、美容液、乳液やクリームを使い、たっぷりと水分と油分を与えてあげることが大切です。

4. 施術前後の飲酒や激しい運動は避ける

飲酒や激しい運動は、血行を促進し、体温を上昇させます。これにより、施術後の赤みや炎症が長引いたり、悪化したりする可能性があります。施術の前後24時間程度は、これらの行為を控えるようにしましょう。

5. 信頼できるクリニックを選ぶ

最も大切なのが、信頼できるクリニックを選ぶことです。

• 医療脱毛機とピコレーザーの両方を扱っている
• 医師が直接カウンセリングを行い、肌の状態を丁寧に診察してくれる
• リスクや副作用についてもしっかりと説明してくれる
• 万が一の肌トラブルに対するアフターフォロー体制が整っている

これらのポイントを参考に、安心して任せられるクリニックを見つけてください。料金の安さだけで選ぶのではなく、安全性と技術力を重視することが、美肌への一番の近道です。

まとめ：ピコトーニングと脱毛の順番と間隔を知って、効率的に理想の美肌へ

今回は、ピコトーニングと顔脱毛の最適な順番について解説しました。

顔の産毛がなくなり、さらにシミやくすみが改善されれば、肌の透明感は格段にアップします。正しい知識を身につけ、適切なステップを踏むことで、あなたはもっと効率的に、そして安全に理想の肌を手に入れることができるはずです。まずは、信頼できるクリニックのカウンセリングで、あなたの肌の悩みや希望を相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

ピコトーニングと脱毛のよくある質問FAQ

ピコスポットと顔脱毛の順番も、脱毛が先ですか？

はい、ピコスポット（シミ取り）の場合も、顔脱毛を先に行うことを強く推奨します。先にピコスポットを行った場合、照射後のかさぶたが完全に取れ、肌の赤みが引くまで（通常1ヶ月以上）は脱毛の施術は受けられません。照射部位に脱毛レーザーが当たると、色素沈着のリスクがあるためです。

医療脱毛ではなく、エステ（光）脱毛とピコトーニングの組み合わせでも同じですか？

はい、同じです。エステの光脱毛も、毛のメラニン色素に反応させるという基本的な原理は医療脱毛と似ています。そのため、肌への負担や火傷のリスクを考慮し、エステ脱毛を先に行い、肌が十分に落ち着いてからピコトーニングを受けるようにしてください。間隔については、通っているエステサロンとクリニックの両方に確認するのが最も安全です。

顔脱毛とピコトーニングを同じ日に受けることはできますか？

いいえ、同日に施術を受けることはできません。 どちらも肌にレーザーを照射する施術であり、同日に行うと肌への負担が大きすぎ、火傷や色素沈着などの肌トラブルを引き起こすリスクが非常に高くなります。必ず適切な間隔を空けてください。

推奨される間隔を空けずに施術してしまったら、どうなりますか？

肌に過度な負担がかかり、赤み、腫れ、水ぶくれ、火傷、炎症後色素沈着といった肌トラブルが起こる可能性が高まります。また、期待した効果が得られないこともあります。もし短い間隔で受けてしまった場合は、すぐに施術を受けたクリニックに相談し、肌の状態を診てもらってください。

ニキビ治療（ピーリングなど）と併用する場合の順番はどうなりますか？

一般的には、まずニキビや肌荒れといった炎症を治療で落ち着かせることが最優先です。ピーリングなどで肌のターンオーバーを整え、炎症がない状態になってから、顔脱毛を開始します。そして脱毛が完了した後に、ピコトーニングでニキビ跡の色素沈着などをケアしていくのが理想的な流れです。ただし、肌の状態によって最適なプランは異なるため、必ず医師の診察を受けて治療計画を立ててください。